退職しました

このたび、株式会社スクウェア・エニックスを退職しました。
正確には4月2日が最終出社、4月30日付けで退職となります。

2006年に入社し、約6年勤めた事になります。
PlayOnlineというプロジェクトに始まり、FinalFantasyシリーズに関われた事はとても貴重で刺激の多い体験をする事ができました。(他にも兼任していたけど省略します)

 

エンジニア業務としては、
サーバも書かせて頂きましたし、Webのお仕事も立ち上げから運用まで一貫して携わらせて頂きました。独自のプロトコルを実装したり、フロムスクラッチでサイトを立ち上げたり。特にサイト(SNSっぽいもの)の立ち上げは、実装全般、開発環境やらステージング環境の構築も含めてサーバ構成なども良い経験でした。さっき数えたらそのサイトのために実装したクラスは1000ちょっとでした(意外と少ない)。Webサイトと言ってもSNSとしての機能をだいたい実装し、ゲームと連動させるためにMMOのサーバやスクリプトを読み解いたり、モデルの仕様を聞いてキャラクタの画像を表示できるようにしたり。なぜかゲームのサーバからクライアント、スクリプト、モデル仕様等までわかるようになっていました。
いろいろと問題の多いプロジェクトでもありましたが、逆にそのおかげで領域、職種関係なく自分でやらないと物事が進まないことも多く、様々な知見を得ることができました。
本当に0~10までやった感じです。

そういえばマイニング的な事もしてました。統計やマイニングって楽しいですよね。自分しか知らない秘密の性質を発見したり。自分で企画書書くときに、刺さるレイヤーがどんな感じかというのを知りたいためにやっていました。
ちなみに、こういうのは目的ありきでやらないと意味がないですし、その結果やその先にあるものを誰に(何に)フィードバックするかが重要だと考えています。データは(読み方を間違えなければ)嘘をつきませんが、データが全てではありません。経験や直感も大切です。

 

Webディレクター的な事やプランナー的な事もやらせて頂きました。
自分で企画書を書き、トップレベルのレイヤーに「やっていいよね?」程度の軽く承認を取っただけで、他セクションのいろんな人を巻き込んで物事を進めていったのは良い思い出です。直近では、あの企画がノリノリで一番楽しかったです。自分のスキルセットではどうにもならない部分(BG、フェイシャル、キャラ、ライト、モーション等)を協力してくれた方に特に感謝してます。
「こんな事考えているんですけど楽しそうじゃないですか?」 → 「実は動く物あります。作っちゃったー(てへぺろ)」 → 「でも私の実力だとMSペイントが限界だなぁ!デザイナさん達がやったら凄く良くなるんだろうなぁ!!(チラッチラッ)」 → 「わぁい 協力者げっとー」 という感じで巻き込んでいったのが多かった気がします。
良いやり方とは言えませんが(リスクが高いですし)、世の中にはやりたいしか言わない人も多いので「やりたいじゃないんだよ、やるんだよ!」という感じで自分から動けば物事を進めやすい環境でした。

 

仕事をする上で重点を置いていた事がいくつかあります。(細かく言うと他にもたくさんありますがきりが無いので。)
・自分より後に作業をする人には徹底的に配慮する。(デザイナ、QAチーム、運用チームなど)
・ユーザーサポート系の問い合わせ(ユーザーへ返信が必要なもの)については最優先(障害対応を除く)で対応する。
・ルールや規則が何度も弊害になる場合、ルールが間違っている事を疑う。
・拘るところには徹底的に拘る。そうじゃないところは(良い意味で)手を抜く。
・タスクの締め切りに曖昧な言葉(今日中、今週中 等)を使わない。
・最初にやりたい事のMAXを出してどうあるべきかの理想型を考える。いきなり内容をそぎ落としたりしない。
・「やりたい、やりたい」じゃなくて「やるんだよ!」
・出来ない理由を探して「出来ません」じゃなくて、「どうやったら出来るのか」を考える方が遙かに生産的。

 

ところで、私が毒吐きキャラというのは、まぁ周知の事実だとは思います。
(※ただし私が毒を吐くときは、"なんでこんなこともできないんだ"という事で吐くことはありません。基本的には自分でやるって言ったことをやらない場合に毒を吐きます。できないと言ったことはそもそも要求しません。)
それでも大人な対応でサポートしていただき、自分は周りに恵まれていたと思います。
本当に自由にやらせて頂きました。この会社では珍しいほど自由に動き回れました。これも周りの人のサポートがあったからだと思います。本当に多くのご迷惑をおかけしました。そして本当にありがとうございました。

ある上司に言われた「やりたいようにやれ。やっちゃいけない事をやったら叱るから、叱られるまでやれ(意訳)」という言葉は印象的でした。その結果こんな人材ができあがりました(笑)
辞めた人が在籍していた会社をDisっているのを時々見かけますが、私はこの会社が好きでしたし今でも好きな会社です。私がたまたま環境に恵まれていただけかもしれませんが、少なくとも私には働きやすい良い会社でした。
楽しい楽しい充実した日々を駆け抜ける事ができました。

 

やり残した事も正直多いです。
ただ、それ以上にやりたい事も多くなりました。

退職の理由は「いい年してなにゆってるの?」と言われそうなので恥ずかしいのですが、同じ方向性のスキルや問題意識を持ったエンジニアの方々と肩を並べてお仕事をしたい、自分もトップエンジニアの領域まで登り詰めたいと思った事です。
そのために暫く充電期間を取ろうと思いました。

 

なお、今まで多くの企業からお声をかけていただきました。在職中にお話をしたところも多々あります。その時は状況とタイミングが悪かったため全てお断りをしていました。
今は心身ともに余裕があります。
お食事、飲み、勉強会、情報共有、またはそういうお話などなど、カジュアルにいつでもWelcomeです(・ω・)ノ

それでは、今後ともよろしくお願いします。

 

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