よく、仕事を握って他の人が出来ないようにして保身を謀る人が居るかと思います。
個人的にこの仕事の仕方は好きじゃないのですが、今回はこれがどういう悪循環をもたらすか書いてみようと思います。
1. 仕事を握ってその人(以下Aさん)しか出来ないようにする。
→ 例えば、ドキュメントを書かない
→ 例えば、ソースをアップしない
→ 例えば、仕事を振らない
2. Aさんしかその仕事が出来なくなる。
→ Aさんの機嫌を損ねたり、解雇したりすると業務が止まる。
→ Aさんは事実上保身に成功したことになる。
さて、ここからが悪循環の始まりです。
3. Aさんが休むと業務が止まるので、Aさんは休暇が取れなくなる。RVで連休を取るなんて以ての外。
4. Aさんはその仕事から離れることはできないので、新しい案件が来てもアサインされる事が無くなる。
→ 新しい案件はベテランの仕事を握っていない人や若い人、手が空いている人がアサインされる。
→ 新しい案件にAさんをアサインすると、また仕事を握られてしまい業務に支障が出るのでアサインしなくなる。
5. 他の人はどんどん新しい案件や楽しいことをやっている傍ら、Aさんは今まで自分が守っていた保守案件が多くなり開発案件はほとんど無くなる。
という事になるのです。会社や部署によって仕事の性質が違うので「必ずこうなる!」という訳ではありませんが、常に新しいものを作っていく職場では少なくともこういう循環は起こりえるのではないかと思います。
なので、仕事をする時は自分以外の特殊な技能を持っていない人でもその作業が出来る仕組みを用意する。またはそういう作りにする。技術者集団が集まっているような職場の場合、自分の専門分野なんて他の人は普段やっていないだけで大抵できるものです。なので個々の技術なんかよりも、万人が幸せになれる開発環境やワークフロー、コンテンツパイプラインなんかを構築できる人が重要になってくるのではないかと思うのです。
ちなみに、こういう考え方を啓蒙すると休みたいときに休めるようになるはずですヽ( `・ω・)ノ(うん、きっとなるよ!! ・・・なるといいなぁ・・)
「おまえの代わりはいくらでも居るんだ。クビ!」なんて言われたら、そのフローや仕組みを構築できる人が他に居るか周りを見渡してみましょう。居るならそれでよし、居ないならプギャーと思って楽しい職場に移りましょう。